日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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イヌ・パルボウィルスおよびイヌ・コロナウィルス混合感染症の症例報告 : 電顕所見およびイヌ・コロナウィルスの分離
八十島 昭藤波 不二雄土井 邦雄小嶋 明広高田 博岡庭 梓
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1983 年 45 巻 2 号 p. 217-225

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抄録
ウィルス学的および病理形態学的にイヌ・パルボウィルス(CPV)自然感染と診断された雑種犬1症例の電顕的検索で, 主として空腸絨毛先端部にウィルス粒子をみとめ, その増殖様式からイヌ・コロナウィルス(CCV)と考えられた. これに関連して絨毛上皮細胞の変化をみとめた. 同例の空腸内容から, イヌ腎培養細胞に細胞病原性を示すウィルス(戸田株)が分離され, 形態学的および物理化学的性状はコロナウィルスに一致した. 戸田株はネコ伝染性腹膜炎罹患ネコの腹水で中和された.
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