抄録
2ヶ月齢のC57BL/6雄マウスの脳・肝からハイドロキシアパタイト・バッチ溶離法によりDNAを抽出した. その加水分解物は陽イオン交換樹脂カラムを用いた高速液体クロマトグラフにより分画され, 脳・肝におけるDNAのメチル化が確認された. さらに, 両組織のDNAは制限酵素HpaIIとMspIで消化後のアガロース・ゲル電気泳動像から, 脳・肝ともにHpaII部位の第2位シトシンの高頻度メチル化が示された. また, 脳・肝いずれのDNAにもMspI消化後の泳動像に不連続なバンドが出現したことから, メチル化HpaII部位を両側にもつ反復配列がC57BL/6マウスのゲノム中に存在することが示唆された.