抄録
5種の感染抑制処置を施したマウス群にセンダイウイルスの直接あるいは接触による経鼻感染を試み, 呼吸器, とくに鼻粘膜組織の感染を免疫螢光法によるウイルス抗原の追跡で観察した。interferon, poly I : Cの経鼻投与群は鼻粘膜のウイルス抗原保有細胞数の減少と血清HI抗体産生の遅延をもたらし, 後者では接触による下部気道の感染を抑制した。alginate adjuvant 加UVワクチンの経皮投与群と ether不活化ワクチンの経鼻投群では鼻粘膜を接触感染から防御できなかったが, 前者は肺の感染を強く阻止した。UV不活化ワクチンの6回経鼻投与は全呼吸器を接触感染から強く防御した。これら3種ワクチンの各接種群の直接経鼻攻撃と前2者ワクチン接種2群の接触感染ではワクチン非投与対照と同様, それぞれ感染後5日お上び10日までに鼻粘膜組織のウイルス抗原保有細胞は急増し, 以後, 激減した。気管と肺は感染率では該マウス群間に差を見なかったが, 直接, 接触の各感染と実験で, それぞれ, 感染後7日および12日に血清HI抗体が陽転, もしくは急上昇するともに抗原保有細胞は急速に消失した。