日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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ラットにおける塩化メチル水銀の慢性毒性 : 病理学的観察
三森 国敏真板 敬三白須 泰彦
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1984 年 46 巻 4 号 p. 549-557

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抄録
各群56匹の Sprague-Dawley系 SPFラット雌雄に塩化メチル水銀(MMC) 0, 0.4, 2 および 10 ppm含有飼料を130週間投与し, その慢性毒性について病理学的に検査した。脊髄背根, 脊髄背索および遠位末梢神経における神経線維変性および脊髄神経節における神経細胞の消失による中毒性末梢知覚神経障害が, 10 ppm群の雄16例, 雌12例に認められた。投与群の大脳および小脳には著変は見られなかった。腎近位尿細管上皮の中毒性変化が2 ppm群および 10 ppm群の雌雄に観察された。この病変は, 10 ppm群においてより顕著であり, 64週以降病変はさらに重篤となり, 間質に線維化が加わり, 重篤な腎障害を示した個体においては上皮小体機能亢進症が認められた。10 ppm群の雄では肝内管の増生, 脾のヘモジデリン沈着および髄外造血充進が, 雌では結節性動脈炎が, 有意に高い発生頻度を示した。投与群に有意に高い発生頻度を示した腫瘍性病変は認められなかった。
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