日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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トリカインメタネルフォネイト, オイゲノールおよびチオペンタールナトリウムによる鯉(Cyprinus carpio)の麻酔と覚醒
日笠 喜朗高瀬 勝晤小笠原 俊美小笠原 成郎
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1986 年 48 巻 2 号 p. 341-351

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抄録
鯉におけるトリカインメタネスルフォネイト (MS-222), オイゲノール(FA-100)およびチオペンタールナトリウム(RABONAL)の麻酔効果と覚醒について検討した。麻酔は薬浴法で行ない, 麻酔および覚醒中の鯉の行動と呼吸数の変化, さらに麻酔と覚醒効果に対する水温(10および20℃)の影響を調べた。FA-100(25-100ppm)およびRABONAL (200および300ppm)濃度の上昇は, 各麻酔ステージへの導入を速め, 覚醒を遅延させた。高濃度のMS-222 (50-200ppm)は麻酔の導入を速めたが, 覚醒時間には濃度間に著変はみられず, 他の剤と比べ, 速い覚醒を示した。FA-100およびRABONAL麻酔により呼吸数は減少した。一方, MS-222麻酔では, 呼吸数は麻酔中増加し, 覚醒中減少し, 正常数に回復した。水温の上昇は, それぞれの麻酔薬による麻酔の導入と覚醒を共に速めた。
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