日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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片側性陰睾犬における精子形成および末梢血・精巣静脈血中androgen値について
河上 栄一筒井 敏彦山田 陽一小笠 晃山内 亮
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1987 年 49 巻 2 号 p. 349-356

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抄録
片側性陰睾犬29頭の造精機能を究明する目的で, 精巣, 精巣上体および前立腺の組織学的検索を行うとともに, 末梢血および精巣静脈中androgen, すなわち4-androstenedione (A), 5α-dihydrotestosterone (DHT) およびtestosterone (T) 値をRIA法で測定した。陰睾精巣の精細管直径は, 正常犬の約1/2 (平均125μm) であり, 1/3の例で精細管内には精母細胞が認められたが, 全例で精子細胞および精子は認められず, 間質のLeydig細胞に萎縮傾向がみられた。また, 下降側精巣の精細管内の精母細胞数, 精子細胞数は, 正常ビーグルよりも有意に少なかった (P<0.01)。陰睾側精巣上体および前立腺の発達は正常犬よりやや劣っていた。これら陰睾犬の精巣静脈血中AおよびDHT値は, 左右ともに正常ビーグルよりも有意に高値を示した (P<0.01) が, 逆にT値は左右ともに有意に低値を示した (P<0.01)。末梢血中androgen値も, 精巣静脈血のそれとほぼ同様の傾向を示した。
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