抄録
神奈川県動物保護センターに収容された成猫144例および子猫449例, 合計593例の結腸あるいは直腸内容物についてthermophilic Campylobacter, YersiniaおよびSalmonellaの検出ならびに分離菌株の生化学的あるいは血清学的性状試験を行なった。51例 (8.6%) からthermophilic Campylobacter, 12例 (2.1%) からYarsinia, 8例 (1.4%) からSalmonellaが検出された。成猫における3菌種の検出率はそれぞれ9.0, 5.8, 2.1%であり, 子猫ではそれぞれ8.5, 0.9, 1.1%であった。Yarsiniaは子猫よりも成猫から高率に検出された。Campylobacter分離菌64株はC. jejuni (48株) とC. coli (16株) に同定された。Yersinia分離菌12株はY. enterocolitica (6株), Y. frederiksenii (5株) およびY. pseudotuberculosis (1株) に同定された。Y. entrocolitica6株の生物型 (Wauters) は1型 (5株) および2型 (1株) であり, 血清型は06 (1株), 07 (1株), 014 (1株) および不明 (3株) で, ヒトに病原性を持つ血清型は分離されなかった。Salmonella分離菌8株はすべてS. choleraesuis subsp. choleraesuisと同定され, その血清型はagona (3株), blockley (3株), braenderup (1株) およびtyphimurium (1株) であった。