日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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シトソール型アデニレートキナーゼとニコチンアミドアデニンジヌクレオチドとの相互作用
渡辺 清隆田中 一彦小島 浩今西 隆和山本 晋二
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1988 年 50 巻 2 号 p. 509-512

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抄録
ブルーデキストラン-Sepharose 4Bアフィニティカラムに結合したシトソール型アデニレートキナーゼ(AK1)は,低濃度のNADHにより高収率で溶出されたが,NAD+によっては溶出されなかった. AK1-NADH複合体の差スペクトルは269nmおよび273nmに正の極大を,326nm付近に負の極大を示し,また,AK1-NAD+複合体のそれも,275nmに正の極大を示した. NADHおよびNAD+は,AMPおよびATPの両基質に関して,AK1を競争阻害した. これらの結果から,NADのアデニンおよびニコチンアミド部分は,AK1のATP結合部位およびAMP結合部位にそれぞれ結合すると想像された.
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