ネコのCa (+) Cb (-) 型とCa (-) Cb (+) 型赤血球に対するウサギ免疫血清について交差吸収試験を行い, 抗-C1 IgM抗体と抗-C2 IgG抗体を分離した. 赤血球型は, 抗-C1によりC1 (+) 型とC1 (-) 型, 抗-C2によってC2 (+) 型およびC2 (-) 型に分類された. 被凝集価の弱い赤血球を用いた吸収試験の結果, 抗-C2抗体は抗-C2abcd, 抗-C2bcd, 抗-C2cd, および抗-C2dの4部分に区別できた. これらのセログラムから, C2 (+) 型は量的形質と考えられるC2a, C2ab, C2abcおよびC2abcdに識別された. C1 (+) 型C2 (+) 型の遺伝様式は確定できなかった. 自然抗体 (抗-Ca,-Cb)との比較同定試験の結果, 抗-C1, 抗-C2抗体は自然抗体とは異なる新しい型特異性を示すものと判定された.