1988 年 50 巻 3 号 p. 777-782
ウシの流行性異常産の原因と疑われているパリアム血清群ウイルスK-47株の生化学的性状を検索した. ウイルスゲノムの分子量は11.75×106と推定され, 分子量2.35×106から0.32×106の10分節2本鎖RNAからなることがSDS-PAGEで示された. 免疫沈降法により23K~130Kの10種の構造タンパク質が検出され, 3種(95K, 86K, 23K)が主要構造タンパク質と考えられた. ウイルス粒子にはMg2+依存型RNAポリメラーゼ活性が認められ, アクチノマイシンDにより阻害されなかった.