日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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ミトコンドリア型アデニレートキナーゼ(AK2)の免疫原性に及ほす還元カルボキシアミドメチル化(CAM)の影響
渡辺 清隆関根 貴司堅木 道夫真保 麻子山本 晋二
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1988 年 50 巻 3 号 p. 791-796

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抄録

抗AK2血清および抗CAM-AK2血清には, AK2ともCAM-AK2とも反応する抗体(抗AK2抗体)と, CAM-AK2とは反応するがAK2とは反応しない抗体(抗CAM-AK2抗体)の2種類の抗体が存在した. 抗AK2血清中の抗AK2抗体/抗CAM-AK2抗体比は7.3 : 1であったが, 抗CAM-AK2血清中のそれは1 : 4.8であった. 抗CAM-AK2血清はシトソール型アデニレートキナーゼ(AK1) またはCAM-AK1と反応したが, 抗AK2血清はそれらと反応しなかった. 以上の成績から, 還元アルキル化によるAK2免疫原性の大きい変化が示唆された.

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