抄録
Fusobacterium necrophorum生物型Cの3株をマウスの腹腔内および門脈内に接種して病原性を調べた. 全てのマウスが生残した. 腹腔内接種した15匹のマウスは, 1匹に肝膿瘍が形成された. 接種菌は, 膿瘍とその肝組織から分離されたが, その他のマウスでは, 病変はなく, 接種菌も分離されなかった. 門脈内に接種したマウスでは, 肝膿瘍はなく, 肉眼的な変化もなかったが, 4匹のマウスの肝臓から接種菌が回収された. F。necrophorum生物型Cは他の2生物型に比べると病原性が弱い事が明らかとなった.