土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
津波解析における信頼性の高い市街地浸水モデルに関するスパコンを用いた検討
大石 裕介今村 文彦菅原 大助古村 孝志
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2016 年 72 巻 2 号 p. I_409-I_414

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抄録
 東北地方太平洋沖地震で被害のあった実環境での解析に基づいて,平面2次元津波解析における信頼性の高い,市街地での建物影響のモデル化手法の検討を行った.個々の建物を地形起伏として与え,スパコンを用いて,3種類の解像度5 m, 1.67 m, 55.6 cmで解析を実施したところ,解像度の増加に対して収束した解を得るためには1.67 m程度が必要であった.また,より実用的な解像度である5 mで,解像度55.6 cmの解析と同様の結果を得るための手法を検討した.その結果,建物の影響を建物位置での抗力として考慮する手法が有効であり,適切な抗力係数を与えることで流況が異なるケースに対しても普遍的に適用可能であることが分かった.
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© 2016 公益社団法人 土木学会
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