抄録
東京地域で飼育されている犬の病例より1983年から1986年にかけて分離された Pseudomonae aeruginosaの血清型別と抗生物質感受性試験を行った. これら菌株の主要な分離部位は, 耳疾患, 尿路, および鼻汁であった. モノクローナル抗体を用いたO抗原型別の結果, M型が最も高頻度であった. GおよびB型も頻度の高い血清型であった. 年次別分離頻度をみると, I型は1例を除いて1986年のみに分離されていた. さらにI型は主に手術創より分離されていたことから, この型による院内感染が強く疑われた. 抗生物質感受性試験の結果, ヒ卜および獣医臨床で常用されている4薬剤には概して感受性であり, ヒト臨床における耐性菌の蔓延とは異なる傾向が明らかとなった.