抄録
化学反応を伴う流れ(反応流)は,まず多成分系の問題であり,さらに化学反応と物理現象である流体の流れが混在する比較的な複雑な現象である.このような複雑な現象には,“可視化”がその解明に強力な武器になると考えられる.筆者は大学院修士課程1年の1998年から現在に至るまで液相での反応流研究に取り組んでいる.本稿では,これまでに筆者らが“可視化”により解明した液相反応流の知見を紹介する.具体的には,(1) 反応生成物分布が初期の反応物濃度に大きく依存する反応流の実験研究,化学反応による粘度変化を伴う反応流の数値解析研究,沈殿生成を伴う反応流の実験および数値解析研究,紹介する.