可視化情報学会誌
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特集記事
  • 松田 佑, 野々村 拓
    2020 年 40 巻 159 号 p. 6
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
  • ―シングルピクセルPIVによる乱流統計量算出―
    野々村 拓, 小澤 雄太, 伊吹 卓真, 浅井 圭介
    2020 年 40 巻 159 号 p. 7-9
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    シングルピクセル粒子画像速度計測法(PIV)において,変動量を算出する従来方法のアイデアを解説し,理想的な粒子画像が得られていない場合への本手法の拡張を議論した.本拡張は従来手法で用いられていた相関分布を確率分布としてみなす方法に基づき,粒子の形状に相当する成分をフーリエ変換を用いて除去することで変動量を推定する手法である.本手法を利用することで超音速PIVにおいて,非常に高い解像度の平均速度場および変動量場が得られることを説明した.今後同様の情報処理を用いて流体現象をより高解像度に可視化する手法が提案されることを期待する.

  • ―光触媒・太陽電池材料の光励起キャリヤを可視化する―
    片山 建二
    2020 年 40 巻 159 号 p. 10-13
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    太陽電池や光触媒材料の多くは,半導体の微粒子で構成される.このような半導体微粒子を焼結して作られた半導体微粒子膜は,構造ひいては物性の不均一性をもつ.本研究では,このような構造・物性の不均一性をもつ光デバイス材料の光励起キャリヤのローカルな物性を明らかにするために,新しい時間分解顕微分光手法を開発した.励起・照明光にパルス光を用いてナノ秒の時間分解能を持つ位相差顕微鏡を開発した.また,励起光を任意のパターン状にできることで,得られる微弱な屈折率変化画像を画像再構成できるようにした.画像再構成には画像中の特徴量を利用した主成分分析やスパース性を利用した方法を用いた.得られた時間分解画像からローカルな拡散係数と寿命について,データ同化を用いて物性値マッピングを可能にした.

  • 桑谷 立
    2020 年 40 巻 159 号 p. 14-17
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    岩石形成に関する物理化学的過程(プロセス)を抽出するためには,計測・分析により対象から最大限に定量的データを抽出するとともに,得られたデータから定量的なモデリングを通じて本質的な情報を最大限に引き出す必要がある.本稿では,二つの典型的な岩石学的問題設定,つまり,単一岩石を対象とした際における岩石微細組織からのプロセス抽出と,多数の岩石試料群を対象とした際における全岩平均化学組成データセットからのプロセス抽出,について,著者らの行った情報・計測融合型アプローチによる関連研究を紹介する.いずれの問題設定においても,計測データの取得・プロセスの解釈・定量的なモデリングといった一連の研究過程の中で,解析者の持つ専門知の活用を促す可視化の果たす役割は大きい.今後,地球科学データの特性などを考慮し,未知の岩石形成プロセス発見を促すような新たな可視化情報処理手法の開発が特に望まれる.

  • 渡辺 義浩
    2020 年 40 巻 159 号 p. 18-21
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    我々の視覚で捉えられる像は,大きく分けて物体の3次元形状,照明,反射特性から構成される.この3つの相互作用で網膜上に結ばれた像を通して,ぴかぴかしている,ざらざらしているなどといった視覚的質感が得られる.このような視覚的質感には反射特性が大きく関係している.反射特性とは,物体を介したときの入射光に対する観測光の比率を指す.この特性は,光の入射方向と観測方向によって変動する.このように,反射特性は多次元であるため,計測には時間を要する.しかし,高速な視覚的質感の計測が実現できれば,デジタルアーカイブ,生産・検査,映像制作など,幅広い応用分野において役立つ可能性が高い.しかし,計測時間がネックとなり,多くの場合は利用が困難であった.このような背景の下,本稿では高速な視覚的質感の計測に向けて,反射特性計測の回数を最小化しつつも,高い質感再現を達成することを目指した手法を紹介する.

  • ―レーダとトモグラフィの融合―
    木寺 正平
    2020 年 40 巻 159 号 p. 22-25
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

     本論文は,コンクリート非破壊検査等を想定したマイクロ波による複素誘電率イメージング法において,レーダとトモグラフィ法を融合させる方法を導入する.具体的には高精度レーダ画像化法であるRPM(Range Points Migration)法により関心領域(ROI(Region of Interest))を事前推定し,未知数を飛躍的に削減することでトモグラフィ法における推定精度の改善を図る.またCSI(Contrast Source Inversion)法におけるコスト関数を利用したROI更新アルゴリズムを導入し,レーダとトモグラフィの双方向の処理により,ROI及び複素誘電率推定精度の両方を改善することができることを数値計算例によって示す.

  • 木村 隆志
    2020 年 40 巻 159 号 p. 26-28
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

     X線による顕微イメージングは,X線の持つ短波長性と高い透過性を活かして,材料や生物試料の構造を、内部情報も含めて高分解能に観察する手段として利用されている.本研究では、X線自由電子レーザーのフェムト秒シングルパルスを利用した液中試料の高分解能顕微イメージング技術の開発を行った。集光したX線自由電子レーザーによる計測では、試料のみならず溶液試料ホルダ自体も大強度のX線照射により破壊されてしまう。そこでX線自由電子レーザーでの液中試料の効率的な計測を実現するために、コヒーレント回折イメージング用の高集積度溶液試料ホルダを新たに開発した。兵庫県播磨のX線自由電子レーザー施設SACLAでの実験により、開発した溶液試料ホルダを利用しての液中ナノ粒子構造の高分解能イメージングに成功した。

  • 森下 喜弘
    2020 年 40 巻 159 号 p. 29-32
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    器官固有の形態がどのように決まるのかという問いは、生物学の中で未解決な重要課題の一つである。分子生物学の進展により形態形成関連遺伝子が多数同定されてきた一方で、細胞あるいは組織(細胞集団)レベルでの動態に関する物理過程の多くは未知のままである。その理由の一つとして、最先端の顕微鏡を用いたとしても高分解能で計測可能な組織や種は極めて限られていることが挙げられる。本稿では、器官発生過程の低分解能計測データから、特に曲面状の上皮組織の変形写像を再構成するためのベイズモデルを紹介する。モデリングの基本的な考え方を中心に説明した後、この手法をニワトリ胚における前脳初期発生過程の計測データへと応用し、手法の有効性を示す。

  • ―不均質現象の原子スケール可視化に向けて―
    加藤 健一
    2020 年 40 巻 159 号 p. 33-36
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録

    高輝度X線である放射光をプローブとして全散乱計測を行えば,バルク内部の不均質現象を原子スケールで可視化することができる.しかし,計測ノイズや解析ノイズが律速となっており実現に至っていない.本稿では,X線検出器で長年課題となっている感度ムラノイズを補正するデータ駆動型アプローチについて述べる.

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