可視化情報学会誌
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フェイズドアレイUVP法による二次元速度ベクトルの可視化
木倉 宏成井原 智則
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2016 年 36 巻 142 号 p. 31-35

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抄録

フェイズドアレイUVP法による二次元速度ベクトルの可視化について紹介した.UVP法は様々な流動に適用される事を念頭に,まずアレイ探触子の設計評価手法について述べた.そして,音場分布の数値計算結果と実際の計測結果の差異について示し,探触子設計においてグレーティングローブの取り扱いが重要である事を示した.続いて,ベクトル再構成のための信号処理手法について述べた.本稿で紹介した手法では,アレイ探触子内の複数の受信素子で独立してドップラー周波数を算出し,それらを連立することでベクトルを算出する.本手法を基にフェイズドアレイUVP計測システムを構築した.そして,速度ベクトルの推定誤差について水平配管内十分発達流を用いて評価し,ベクトル角度及び速度絶対値が妥当である事を確認した.そして水槽からの流出場を対象とした計測例について紹介し,フェイズドアレイUVP法が二次元速度ベクトルの可視化に有効である事を示した.

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© 2016 社団法人 可視化情報学会
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