超音波速度分布計測法(UVP法)は,測定線方向の一次元速度分布が計測できることから,速度分布を周積分することで流量を高精度に計測する手法が提案されてきた.しかしながら,UVP法に用いられるパルスドップラ法には,ナイキストの定理に基づく計測速度限界が存在し,広い領域の高速流を計測することが困難である.そこで本稿では,計測可能距離を変化させず,より速い速度を計測可能とするための計測速度限界拡張法を導入することで,従来手法では困難な高流量計測が可能であることを示した.しかしながら計測速度が速くなるほど,測定線方向の計測間隔を広くする必要がある.これにより壁面近傍での計測速度の不確かさ,および流量算出における速度の離散化誤差が増大し,流量計測における誤差増大の要因となる.そこで,壁面近傍において小さな測定体積で計測するためにマルチウェイブ超音波法を導入し,高精度な流量計測が可能であることを紹介した.