水資源・環境研究
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論文(論説)
幼少期の自然体験が地域の環境配慮行動におよぼす影響
―滋賀県発ローカルSDGs「マザーレイクゴールズ(MLGs)」を事例として―
法理 樹里平山 奈央子佐藤 祐一
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 37 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
 滋賀県では2030年に向けて琵琶湖と琵琶湖に根ざす持続可能な暮らしのあり方を目指すためのマザーレイクゴールズ(以下、MLGs)が設定されている。MLGsとして掲げられている13のゴールの推進に向けた、環境配慮行動の意欲(MLGsの活動意欲)と実践(MLGsの活動実践)に、人々の幼少期の体験と環境保全に関する意識がどのように影響をおよぼすのか検討することを目的として、滋賀県在住者1,080名にアンケートを実施した。解析の結果、幼少期の体験として「学び」と「自然体験」が、「地域に対する関心」および「環境保全に対する関心」につながり,環境配慮行動としてのMLGsの活動意欲と活動実践につながる一連の行動モデルが明らかとなった。その中でも、「地域に対する関心」が、最も強く環境配慮行動の活動意欲に影響を与えていることが示された。さらに、「幼少期の自然体験」は、単体では環境配慮行動にマイナスの影響をおよぼすことも明らかとなった。
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© 2024 水資源・環境学会
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