抄録
廃棄物政策の基本方針は、排出量の抑制、再利用、再資源化であるが、これらの政策をより有効にするためには、正確な廃棄物データの把握、政策評価が重要である。
本研究では、組成データと発熱量や大気汚染との関係を把握し、それらの項目が廃棄物処理政策にどのような影響を与えるかを分析することが目的である。元素別組成データから発熱量や二酸化炭素の排出量を推定した結果、一般廃棄物の分別政策・組成の違いは、発熱量や二酸化炭素排出量に密接な関係があり、これらのデータ分析は、重要であることがわかった。特に元素別組成データの分析は、焼却、資源化の政策評価に有効であり、今後廃棄物情報に関するデータベース構築とともに、関連する情報システムとの連携を進めるべきである。