水資源・環境研究
Online ISSN : 1883-9398
Print ISSN : 0913-8277
ISSN-L : 0913-8277
水関連技術からみた生活史の再検討
合成の誤謬
末石 冨太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 2002 巻 15 号 p. 1-8

詳細
抄録
この論説は、2002年6月1日に水資源・環境学会第18回大会で、筆者が発表した「生活史的にみた下水道技術の誤謬」を改題したものである。現在、あらゆる領野で構造改革の必要性が論じられている。このためには関連する歴史を再検討することが欠かせない。生活とは、「物質・エネルギー・情報を介した人間行動と環境との交流」と定義でき、これら3要素のいずれの特性も備えている水は、人間の生活様式に影響する最重要因子と位置づけられる。ここではまず、筆者が直接・間接に経験した水関連技術の変遷から、批判的立場での年表を作成し、これを解説するという方法で論述を進めた。主な内容は、技術組織の問題点の抽出、遠距離輸送にもとつく大量水使用の誤りの指摘を含め、水文明の大転換の必要性である。
著者関連情報
© 水資源・環境学会
次の記事
feedback
Top