抄録
ASTM-D5764に準拠した面圧試験を,オオウズラタケによる強制腐朽操作を施したスギ,カラマツ,ベイマツ,スプルースの心材およびスギ辺材,ならびに含水率の異なるスギ,カラマツ,ベイマツ,スプルースの健全材に対して実施した。健全材の面圧強度は,樹種や加力方向によらず,繊維飽和点(含水率28%)以下では含水率の増加とともに直線的に低下し,繊維飽和点以上ではほぼ一定となった。その値は気乾状態の約50%であった。腐朽による強度低減はスプルース心材,スギ辺材で顕著であった。他の樹種では繊維平行方向加力では強度低減は発生しなかったが,直交方向加力ではカラマツ心材,ベイマツ心材でも強度低減が発生,腐朽10週目までに強度低減が生じていないのはスギ心材のみであった。腐朽10週目で最も強度低減が大きかったのはスギ辺材であり,以下,スプルース心材,カラマツ心材,ベイマツ心材の順であった。