抄録
バイリング(Pleurotus nebrodensis)の生育において,培地への核酸関連物質の添加が菌糸生長および薬理効果に及ぼす影響を検討した。核酸関連物質は,液体,寒天,木粉の全ての培地で菌糸体の生長を促進させた。その促進効果は,液体および寒天培地では核酸関連物質の添加濃度が0.1%の試験区において最も高くなった。血小板凝集抑制試験およびケモカイン遺伝子発現抑制試験では,核酸関連物質の添加培地で培養した菌糸体は,抑制効果が高くなる傾向にあった。薬理効果は,添加物濃度によって影響をうけることが明らかになった。