木材学会誌
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一般論文
既存木造住宅におけるせん断補強パネルを用いた劣化軸組の耐震補強
本間 智恵美寺西 真隆佐々木 義久平井 卓郎
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2008 年 54 巻 3 号 p. 123-131

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抄録

この研究では,在来構法住宅の土台および柱部分に劣化の生じた外壁軸組の簡便な耐震補強法について検討を加え,以下のような補強方法を提案した。(1)劣化した土台と柱下部を新規部材と交換する。(2)枠組壁工法用面材釘打ち耐力壁と同様なせん断補強パネルを軸組に挿入する。(3)出来上がった補強耐力壁を次の2つの方法でアンカー接合する。まず,柱と基礎を鋼板とコンクリートスクリューで接合し,引き抜き力に抵抗させる。次に,土台と基礎をコンクリートスクリューで接合し,せん断力に抵抗させる。この補強耐力壁およびアンカー接合部について実験検証を行い,上記の補強法の有効性を確認した。

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© 2008 一般社団法人 日本木材学会
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