抄録
Cr-Mo鋼溶接金属の焼戻し脆化パラメータとして,従来からX-barやJ-Factor等の評価式が提案されている。直近,SR割れ感受性の評価手法としてK-Factor(=Pb + Bi + 0.03Sb)/ppmといったシングルppmオーダの評価式も提案されている。一方,最適な分析方法が決められていといった問題がある。本研究では,これら評価式に用いられる化学成分の定量分析に関してIIWで行われたラウンドロビン試験の結果紹介し,定量分析の問題点を述べると同時に,いくつかの冶金学的考察を紹介する。