2021 年 90 巻 9 号 p. 13-18
水道水の非イオン界面活性剤の分析について、検量線の直線性が安定しない及び回収率が低下するという課題があった。そこで、公定法の範囲内で試料容器、固相カラムの乾燥、溶出及び錯化の条件を工夫することで改善できるか検討した。改善した分析条件は、検量線の直線性が良好であり、従来の分析条件と比べて回収率が増加し、バラツキが減少した。本条件は、水道水質検査における妥当性評価ガイドラインに基づく検量線及び添加試料の評価目標を満たした。改善した分析条件を用いることにより、非イオン界面活性剤の分析精度を向上させることができた。