水道協会雑誌
Online ISSN : 2435-8673
Print ISSN : 0371-0785
90 巻, 9 号
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「論文」
  • 春田 知昭, 平林 達也, 北本 靖子
    2021 年 90 巻 9 号 p. 2-12
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2022/09/01
    ジャーナル フリー
    淀川水系で最も流出事故件数の多い油類(A重油、軽油、灯油)について、三次元励起蛍光マトリクス(以下EEM)法及びParallel Factor Analysis(以下PARAFAC)を用いて迅速判別・簡易定量を試みたところ、これらの油類は3つの蛍光成分に分離することができ、その成分得点比によって判別が可能であると考えられた。また、油の添加濃度と成分得点には高い相関関係が認められ、これらの回帰式を用いて水質事故時に流出する油の簡易的な定量が可能であると考えられた。さらに原水中に流入し経時変化を伴った油についてもPARAFAC 解析により分離された成分を用いて迅速かつ簡便な判別ができる可能性が示唆された。
「技術メモ」
  • 熊田 翔史, 松本 耕太郎, 江原 和宏, 宮川 修
    2021 年 90 巻 9 号 p. 13-18
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2022/09/01
    ジャーナル フリー
    水道水の非イオン界面活性剤の分析について、検量線の直線性が安定しない及び回収率が低下するという課題があった。そこで、公定法の範囲内で試料容器、固相カラムの乾燥、溶出及び錯化の条件を工夫することで改善できるか検討した。改善した分析条件は、検量線の直線性が良好であり、従来の分析条件と比べて回収率が増加し、バラツキが減少した。本条件は、水道水質検査における妥当性評価ガイドラインに基づく検量線及び添加試料の評価目標を満たした。改善した分析条件を用いることにより、非イオン界面活性剤の分析精度を向上させることができた。
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