四日市大学論集
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IAS 38により資産計上される開発費と将来業績
EU主要企業を対象とした実証研究
奥原 貴士
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2020 年 32 巻 2 号 p. 297-319

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抄録
本研究は、EU主要企業を対象として国際会計基準のIAS 38 (国際会計基準第38号) により資産計上された開発費と将来業績との関係を実証的に調査した。具体的には、およそ30業種のEU主要企業を対象とし、連結貸借対照表に無形資産の一部として資産計上されている開発費すなわち開発資産と、将来利益率の水準・将来利益率の不確実性との関係を検証するために実証分析を行った。その結果では、開発資産と将来利益率の水準との間に有意な結果は示されなかった。しかしその一方で、開発資産が将来利益率の不確実性を高めていないことが明らかになった。また、開発資産の計上状況に関する調査も行っており、製造業ではそれ以外の業種と比較して、より多くの企業が開発資産を計上しておりその金額も大きいことが分かった。そして、業種ごとに開発資産の計上状況が異なっていることが明らかになった。
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© 2020 四日市大学
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