抄録
治水・利水を目的とした河川構造物による河川の分断化がおき、その対策として魚道が設置されている。その中で階段式魚道が最も実績があり、研究も多く行われている。階段式魚道はプール規模・流量変化により、プール内流況が大きく変化し、大きく2つに分けて、表面流 (Plunging Flow)、落下流 (Streaming Flow) 状態を形成することが過去の研究で確認されている。一方、隔壁頂部形状の変化により、魚の遡上率に強い影響を受けることも確認されている。本研究ではウグイの遊泳行動と流況がこの隔壁頂部の形状 (丸型・斜型45°・斜型30°) とプール規模 (プール水深・プール延長) に関連していることを示した。