化学と生物
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解説
新たなヒトT細胞株 “HOZOT” の発見とその免疫制御機構
cell-in-cell活性を中心として
竹内 誠人
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2011 年 49 巻 11 号 p. 762-769

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抄録
免疫抑制機能をもつT細胞サブセットの一つ,制御性T細胞 (Treg : Regulatory T cells) の仲間に,新たに “HOZOT” と命名されたヒト細胞株が加わった.キラー活性,サプレッサー活性やヘルパー活性を同時に併せもち,抗炎症性サイトカインのIL-10を高産生し,RANTESなどのケモカインも高産生する多機能性の免疫細胞であるHOZOTは,癌細胞の細胞質に積極的に侵入する(cell-in-cell活性)というユニークな挙動を示す.この性質を利用した新しい癌治療法の開発に期待がかかっている.
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© 2011 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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