2022 年 60 巻 2 号 p. 95-98
チョコレート(以下,チョコ)は,若い世代で最も人気のある菓子であるが,一般的に高カロリーで糖質が多い.一方,乳酸桿菌(以下,乳酸菌)の摂取は腸内フローラの改善作用により体重減少効果が報告されている.
そこで本研究では,20週齢(ヒトであれば10代の若い世代に相当)の肥満マウスに乳酸菌チョコを30日間投与する実験を行なった.その結果,高脂肪飼料のみを摂取した肥満マウスと比較し,高脂肪飼料と乳酸菌チョコを摂取した肥満マウスにおいて腸内フローラが改善されると共に,体重の有意な減少が認められた(−13%).このことから,肥満マウスにおいて乳酸菌チョコの投与は体重の減少効果がある可能性が示された.