2011年東日本大震災津波により沿岸域・河口部で地形が大きく変化した箇所が見られた.その後,約4年の時間が経過したにも関わらず,それらの箇所で大きな地形変化が残存する箇所がある.今後の河川管理のために,このような津波発生前後での河口変化・回復過程に関する理解は重要である.そこで,一級河川鳴瀬川を対象として,津波前後の地形変化,特に津波後の地形回復過程に関する検討を行った.津波前後で収集された空中写真と河口周辺の深浅データをもとに河口地形の地形の変化を追跡し,最狭部断面特性とタイダルプリズムとの関係を通じて河口狭窄部の形成過程特性を明らかにした.