土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
海岸護岸周辺の常時微動特性と波浪諸元との関連性に関する研究
泉宮 尊司菊地 優太石橋 邦彦
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2016 年 72 巻 2 号 p. I_121-I_126

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抄録
 本研究では,常時微動の特性と起源を明らかにするために,新潟西海岸において広帯域速度計を用いて,常時微動を計測している.観測された常時微動には,周期が3s~4sの変動成分が卓越しており,これは丁度新潟西海岸に襲来している波浪の有義波周期の約半分であった.また,常時微動の卓越振動方向についても調べたところ,ほぼ北向きが卓越しており,波浪の大きい日本海の北東部に向いていることが明らかとなった.常時微動と波浪との関係を調べるために,Longuet-Higgins1)およびHasselmann2)の理論を用いて,常時微動と海底面圧力のスペクトルの比較も行った.その結果,両者の形状およびピーク周波数はよく一致し,彼らの理論がほぼ正しく,波浪の非線形干渉による圧力変動が常時微動の主要因であることが明らかとなった.
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© 2016 公益社団法人 土木学会
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