土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
複数の移動形態を考慮した災害がれきの発生・移動予測モデルの開発
小園 裕司高橋 智幸桜庭 雅明野島 和也
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2016 年 72 巻 2 号 p. I_439-I_444

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抄録
 2011年東北津波では,車両や船舶などの漂流,建物倒壊に伴うがれきが大量に発生した.災害がれきの発生量および集積箇所を適切に予測することは,災害後の救助・復旧対策に役立つ.災害がれきは,漂流,滑動,転動,跳動など複数の移動形態が考えられ,これらの移動形態を包括的に考慮する必要がある.本研究は,災害がれきの複数の移動形態を踏まえた災害がれきの発生・移動予測モデルを構築し,既往実験との比較および数値実験を行い,モデルの基本性能の確認を行った.また,同モデルを東北津波で甚大な被害が生じた気仙沼市に適用した.その結果,正確ながれきや浸水予測には建物の形状・倒壊,がれきの抵抗を考慮する必要があることを明らかにした.
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© 2016 公益社団法人 土木学会
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