抄録
関門航路は九州と本州の間で日本海と瀬戸内海を結ぶ全長約50km,航路幅500~2200m,航路水深12mの細長い水路となっており,響灘と周防灘の潮位差により強い潮流が生じている.航路内ではサンドウェーブの形成による浅所が発生し,船舶航行の安全性に支障をきたしている.本研究は,関門航路における効率的な水深管理のため,サンドウェーブの発達特性について整理した.浅所監視のために年数回の頻度で実施されている測量成果より,サンドウェーブの頂部水深の変化速度と,水深や潮流速,底質条件等の外力条件との関係性について検討した.