土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
津波越流時の防潮堤に働く津波波力特性に関する実験的研究
織田 幸伸本田 隆英小俣 哲平大野 剛
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_1087-I_1092

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抄録

 東日本大震災を契機に,津波防災に対する考え方として減災の視点が重要視されるようになり,津波対策の1つである防潮堤についても,防潮堤を超える津波に対する備えが求められている.防潮堤設計における津波波力の算定は,対象構造物の位置における通過波最大浸水深と水深係数によって評価するのが一般的だが,防潮堤を越流する場合の波力評価手法として検証されたものは少ない.防潮堤を越流する場合,防潮堤が十分高い場合に比べてその作用面積が減るだけでなく,越流することにより作用圧も低減する.本研究では,防潮堤を主な対象とし,構造物を津波が越流する場合の津波波力の評価手法について水理実験に基づき検討した.津波高と堤体高の関係を変化させ,堤体を越流する場合の波力の低減特性について明らかとし,その評価手法を提案した.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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