土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
泥炭砂州の背後に形成されたマングローブの形成過程と有機炭素現存量
山本 浩一宮良 工小林 大真赤松 良久神野 有生Noerdin BASIR香川 拓輝Sigit SUTIKNO
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_1573-I_1578

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抄録

 インドネシア共和国リアウ州ブンカリス島において,1988年以降に新規に形成された干潟について,その形成履歴とそこに堆積した炭素量を現地調査等から見積もった.沿岸の海底の標高は干潟が堆積し始めた当初は-1m程度であったが,そこに泥炭粒子が堆積した砂嘴が形成され,その内側にラグーンが形成されて粘土粒子が標高1m程度まで堆積していった.その結果干潟が形成され,マングローブを有するに至った.干潟には新たにマングローブ由来の炭素が蓄積し,別の海岸で崩壊した泥炭に由来する二次堆積物が干潟の土壌内部に分解がほとんど進まない形で保存されることがわかった.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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