2017 年 73 巻 2 号 p. I_169-I_174
本研究は,理論的なエッジ波の特性ならびに岬を模した地形障壁を置いたときのエッジ波の変形特性について実験と数値計算の両面から検討したものである.ステップ状の陸棚地形を有する小型水槽を製作し,測定された水位変動の時空間変化からエッジ波の特性量を抽出し解析したところ,エッジ波の分散関係,岸沖方向の波高分布等について理論と整合する結果を得た.また円弧状の汀線・陸棚境界線を持つモデル海浜を設定した数値解析を行い,エッジ波の伝搬状況や岸沖方向の波高分布などを解析したところ,理論が示すエッジ波の特性が再現されていることを確認した.陸棚上に突堤模型を置いた実験ならびに数値解析から,岬などの地形障壁によるエッジ波の波速や平面的な波高分布の変化特性を明らかにした.