2018 年 74 巻 2 号 p. I_1381-I_1386
将来的な洋上風力施設計画にあたり環境に与える影響として,流れにより生じる施設由来の乱れがどの程度で収まるかを推定する必要がある.本研究では,洋上風力施設計画での環境影響を論じる上で,構造物から生じる乱れを現地調査により把握し,構造物により生じた乱れの減衰距離を把握することを目的とした.結果として,構造物で生じた乱れの空間的な減衰特性は,指数関数的に減衰しており,この減衰特性を基に,海洋構造物による乱れの減衰距離を把握すると,概ね10 D程度で環境場と同じになることが分かった.