2018 年 74 巻 2 号 p. I_445-I_450
グローバルスケールでの津波リスク評価を基に,各国・地域の津波リスクを比較することで,優先的に津波対策が必要な地域を特定することができる.その達成に向けて,本研究では,津波の波高と伝播時間を統合した津波ハザード評価を実施し,新たに津波ハザード指標を導入することで,各地域に対して有効と考えられる津波対策を考察する.過去の地震記録から,各地域の代表イベントを計103イベント選定し,それらに対して津波数値解析を実施した.その結果,津波の波高と伝播時間,各地域における津波の来襲数を合わせた津波ハザード値を算出することができ,定量的に各地域の津波ハザードを比較することが可能となった.