土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
巨大津波による陸上地形変化の合理的な数値予測法の提案
山本 吉道早川 眞粹S Masihullah AHMADI
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_697-I_702

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抄録

 巨大地震による津波が来襲する場合,洗堀が被害増大に及ぼす影響を無視できない.この洗堀に対する数値モデルの予測性能は確実に向上してきたが,洗堀量算定法の主流は掃流砂量式を使うものであり,洗堀量予測のために掃流砂量係数を実測データに基く再現シミュレーションから事前に決定しておく必要がある.それゆえ,本研究では,底質の中央粒径,均等係数,乾燥密度を変えて,数多くの洗堀実験を行い,これらの指標と掃流砂量係数との関係図を作成し,これらの指標を与えれば簡単に本係数を推定出来るようにする.そして,十分な検証データのある名取・仙台海岸での再現シミュレーションから,本関係図から係数を推定する方法の妥当性を確認後,さらに,静岡県浜松海岸を対象に,CGS海岸堤防と命山(盛土タイプの避難施設)による被害軽減効果を評価するための数値シミュレーションを試みる.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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