土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
多様な津波被災データに基づく建物被害と人的被害の高度な推計法の検討
長谷川 夏来サッパシー アナワット今村 文彦
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_1291-I_1296

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抄録

 津波による建物被害および人的被害量を高い解像度で予測することができれば,津波発災後即時に生存者の存在しうるエリアを予測するなど,即時被害把握や人命救助活動の効率化に有用な情報が得られると考えられる.本研究では,東日本大震災で得られた詳細かつ膨大な被害データを用いることで,建物一棟ごとの高解像度な分析を可能とする建物被害推計式を構築した.また,建物被害量をもとに人的被害を推計する手法が既往研究で提案されているため,この手法への本研究の建物被害推計式の適用性を,仙台市の被害状況をもとに確認する.さらに,これらの建物・人的被害推計手法を津波数値計算と組み合わせ,その適用性を検討することで,地震発生後の津波数値計算から人的被害量概算までの一連のプロセスによる推計の適用性について検討する.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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