土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
実地形を対象とした流体場の時空間計算精度と漂流物の計算条件の違いが漂流物の計算精度に与える影響に関する検討
千田 優福井 信気森 信人安田 誠宏
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2021 年 77 巻 2 号 p. I_331-I_336

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抄録

 漂流物モデルの精度は,単純地形を用いた基礎実験との比較を通じて行われることがほとんどであり,実地形への適用性については疑問が残る.また,漂流物モデルは流体モデルの計算結果を使用するため,流体モデルの時空間的な精度検証が必要不可欠である.そこで,沿岸都市模型を用いた水槽実験で取得した波高の時系列データや浸水範囲と表面流速の時空間データを用いて,多角的な流体モデルの精度検証を実施し,その上で漂流物モデルの精度検証を行った.その結果,流体モデルの再現精度は高かったものの,漂流物モデルは陸上構造物や海底地形といった地物との接触の影響により計算精度がばらつくことが分かった.特に,分布を持つ水深地形における局所的な海底面との接触が実験結果を再現できない要因となっており,モデル改良の必要性が示された.

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