2021 年 77 巻 2 号 p. I_595-I_600
横須賀海岸秋谷(大崩浜田)地区では,2007~2014年に8万m3の礫を用いた養浜が行われた.これにより礫浜は大きく広がったが,海浜が急勾配となると同時に約3mと高いバームが形成され,海浜地盤高と護岸天端高の比高が小さくなった.このため護岸背後の民家の敷地内へと護岸天端を超えた礫の打ち込みが起こるなどの課題が残された.また,投入礫の一部がL型突堤を越えて漁港隣接の海水浴場へと流入し,砂浜での海水浴の障害となる事態も生じた.そこでBGモデルを用いて2005~2019年の海浜変形の再現計算を行い,その上で今後の礫浜の地形変化を予測し,L型突堤の東側への礫の流入防止策や護岸からの越波防止法を明らかにした.