2022 年 78 巻 2 号 p. I_1069-I_1074
本研究では,UAV写真測量における水面での光の屈折補正法として水深非依存透視変換を用い,模型実験により水中構造物の形状把握に対する適用性を検討した.提案手法では,空中から撮影した水中構造物の画像に対して水深非依存透視変換を作用させ,画像EXIFデータ上のGPS情報を屈折による見かけのカメラ位置に変換したのち,SfM-MVS解析により3Dモデルを作成する.精度検証実験の結果,1.水平方向については提案手法の方が平均的に高精度であること,2.鉛直方向についても撮影コース端部で浮き上がりがみられるものの,中央部においては提案手法が高精度であることが分かった.端部での浮き上がりについては,撮影コースの50%以内の範囲において,カメラ高さに対する鉛直方向誤差が0.5%以内におさまることが分かった.