海洋研究開発機構地球環境変動領域
2012 年 21 巻 2 号 p. 51-68
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海洋深層循環は,膨大な熱と二酸化炭素などの物質の輸送を担い,10年から1000年オーダーの気候変動に中心的な役割を果たしている。本稿では,最終氷期以降の海洋循環変化のなかで,最終退氷期に一時的に北大西洋に代わって北太平洋が深層循環の沈み込みの起点となったことを示し,その成立メカニズムと当時の気候に与えた影響を概説する。また,古海洋研究の重要課題である氷期炭素リザーバー探索に向けた今後の展望を述べる。
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