化学工学論文集
Online ISSN : 1349-9203
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粉粒体工学,流動層
凍結乾燥再水和処理した水難溶性薬物-脂質混合体の微細懸濁液粒子径に及ぼす糖類の添加効果
野澤 靖夫神谷 誠太郎佐塚 泰之宮城島 惇夫園部 尚
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2004 年 30 巻 1 号 p. 43-46

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抄録
水難溶性薬物の溶解促進を目指す薬物粒子微細懸液の調製と, その長期安定保存を目的とする凍結乾燥再水和処理による微細懸濁液の粒子径の保持に及ぼす糖類の添加効果について調べた. 水難溶性薬物グリセオフルビンをモデル薬物として用い, その大豆水添レシチンとの混合物を超高圧乳化分散することで, 懸濁粒子径は約60 nmにまで微細化した. このものの凍結乾燥再水和物は, とくにスクロース, トレハロースおよびキシリトールを添加した場合, 元の平均粒子径に近い微細懸濁液に復元した. 復元に必要な最少の糖濃度は糖により異なるが, 三種の糖ではそれぞれ3, 3および5 wt%の値を示した.
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© 2004 公益社団法人 化学工学会
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