2007 年 33 巻 2 号 p. 146-153
TiO2光触媒のCO2改質性能向上を目的として,ゾルゲル・ディップコーティング法によるコーティングTiO2膜の作製条件を種々変化させて,それらがTiO2のCO2改質性能におよぼす影響を評価した.併せてコーティングTiO2膜の表面性状を観察,分析し,CO2改質性能との関係も調べた.その結果,コーティング回数を11まで増加させると,コーティングTiO2量と反応面積の増大により,CO2改質性能が向上した.高改質性能が得られたコーティング回数でコーティングTiO2膜の焼成時間を60, 300, 540 sと変化させたところ,焼成時間を長く設定すると,反応面積の増大によりCO2改質性能が向上した.TiO2ゾル溶液へのTiO2粉末混入割合を調節することで1回のコーティングあたりのTiO2量を変化させたところ,コーティング回数に応じて適切なTiO2粉末混入量を設定することで,CO2改質性能が向上することが認められた.