ジエタノールアミンは除草剤原料として需要が急増しており,選択的に製造する方法が望まれていた.我々は希土類修飾ペンタシル型ゼオライト触媒がアンモニアとエチレンオキシドとの反応活性が高く,形状選択性発現によってジエタノールアミン選択性に優れることを見いだし,これを用いたプロセスを工業化した.この触媒は数日のオーダーで劣化するので再生する必要がある.工業プロセス構築と運転条件決定には劣化の現象の解析とそのモデル化が必要である.エチレンオキシドの転化率に対応した触媒層温度分布の経時変化解析と劣化触媒の分析からジエタノールアミンとエチレンオキシドの累積反応量が触媒劣化に対応するモデルを提案した.温度分布と生成物分布の経時変化を説明することができるこのモデルは反応プロセス設計に有用である.