これまで撹拌所要動力に関する研究は非常に多くなされてきており,邪魔板無し撹拌槽に関しては永田の式をはじめとして種々の相関式が提案されている.しかし,邪魔板付き乱流撹拌槽に関しては翼の取り付け位置や槽の幾何形状によって所要動力が変動し,しばしば実機と実験装置との差異が問題になってきた.本研究では,永田の式の考え方では従来同じ動力を示すとされてきた幾何形状の撹拌翼に対し槽底形状,羽根枚数,羽根配置を変えた動力数を測定し,邪魔板付き乱流撹拌槽に関しては,それが大きく異なることを示した.ただし,邪魔板無し撹拌槽に関しては従来の永田の式の考え方が翼取り付け位置によらず成立していた.